BlazBlue's story arc has ended, but it's very likely the series is far from over.
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eスポーツ

森利道と『BLAZBLUE』

EVO 2017が開催されたラスベガスで、人気格闘ゲームシリーズ『BLAZBLUE』を手がけてきた森利道が今後の展開やNintendo Switchへの進出などについて語ってくれた。
Written by Michael Migliacio
読み終わるまで:5分公開日:
Arc System Worksのプロデューサー森利道は『BLAZBLUE』シリーズを第1作から手がけている。落ち着いているフレンドリーな人柄と会話を好む姿勢で知られる森は、EVO 2017のために訪れていたラスベガスでも、『BLAZBULE』シリーズの現在・過去・未来についてたっぷりと語ってくれた。
元々は『Guilty Gear』シリーズの後継作としてリリースされた『BLAZBLUE』は、長年の歴史の中で独自の魅力を持つシリーズへと進化していった。4ボタンを使用するこの格闘ゲームは、ジャンル屈指のワイルドなキャラクターとプレイスタイル、極めて複雑なストーリー、スピーディで派手な対戦、非常に奥深いゲームプレイを誇っている。
Not everyone loves anime fighters, but Mori believes there's plenty of room to grow.

欧米と日本では売れ方に違いがある

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欧米と日本の違い

Arc System Worksが開発している格闘ゲームはここ数年海外で高い人気を得るようになっているが、森と同僚の石渡太輔(『Guilty Gear』シリーズ)は共にまだまだ伸びる可能性があると信じている。森は「個人的には欧米での人気が頂点に達したとは思っていません。EVO 2017でArc System Worksのブースを出展して自分たちのゲームを披露し、ファンと交流を図ろうと思ったのはそれが理由なんです」とコメントしている。
アニメ風のビジュアルを持つ格闘ゲームを欧米のファンに売り込むのはやや難しい。これは森も認めているところだ。「Arc System Worksのゲームの売れ方は米国と日本では大きく異なります。ですが、米国の格闘ゲームコミュニティは、僕たちのゲームを口コミで積極的に広めようとしてくれています。僕たちももっとそこに参加したいと思っているんです」
『BLAZBLUE』の世界は非常に面白いが複雑で、有名な童話やタイムトラベル、魔法、テクノロジー、政治的陰謀、日本の神話などが美しく巨大なひとつのカオスを生み出している。森は何にインスピレーションを得てこのユニークな世界を生み出したのだろうか? 森は次のように回答している。「実は僕が興味を持っている様々なものを組み合わせてひとつの世界を作っただけなんです。ですので、フォローするのが難しい時もあったのではないかと反省しています。今後のタイトルについては、もっと理解しやすい世界とキャラクターを用意することに力を入れたいと思っています」
石渡と同様、森も『BLAZBLUE』シリーズで自分が好きなキャラクターは選ぶのは難しいとしているが、関係が最も長いキャラクターはハクメンだ。森は「ハクメンのコンセプトは学生時代に思いついたんですよ」と説明している。

Nintendo Switch?

鋭い目を持つファンなら、Nintendo Switchが2017年前半に開催したショーケースイベントの中で発表されたリリース予定タイトルのリストの中に『BLAZBLUE』のロゴを確認していたはずだ。我々はこの点について森に突っ込んでみたが、森は多くを語らなかった。「僕から公式発表として発言できることは多くありません。ですが、『ARMS』のような面白い対戦ゲームがリリースされていますので、格闘ゲームもNintendo Switchに居場所を見つけられると思っているのは確かです。ご期待ください!」
Because Mr. Director has been teasing it.

Nintendo Switch版のリリースは?

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森はアーケードに顔を出したり、オンライン対戦のロビーに参加したりして、プレイヤーの反応をチェックしながら、日本のトーナメントシーンもフォローしている。「海外のプレイヤーについてはあまり知識がありませんが、個人的に応援したいのはガリレオですね。彼は先日『BLAZBLUE』のプロプレイヤーの活動に専念することを発表しました。ですが、ハイレベルなプレイをしている全プレイヤーを応援したいと思っていますし、彼らの『BLAZBLUE』シリーズへの貢献に感謝しています」

未来について

シリーズの次作の開発については、森はひとつだけ明確にしておきたいことがあるとし、「過去に何回も発言してきましたが、ファンの皆さんにひとつだけ伝えておきたいのは、『BLAZBLUE』のストーリーはまだ終わっていないということです。『Central Fiction』でラグナのストーリーは終わったかもしれませんが、この世界にはまだまだ多くのストーリーが存在します」とコメントしている。また、森はこのシリーズをここまでの存在にしてくれたArc System Worksのスタッフ、プレイヤーとファンに大いに感謝しており、このシリーズが彼らによってどう成長するのかが楽しみだとしている。
そして、最後にファンの間で人気の高い猫、獣兵衛がプレイアブルキャラクターとして追加される可能性について訊ねると、森は「承知しています! 以前も同じ質問がありましたから! ですが、今言えるのはファンの皆さんの興味は理解しているということです。今日はコメントできませんが、もう少しお待ちください」とコメントしていた。

EVO 2017のサプライズ

しかし、森の「もう少し」はあっと言う間に訪れた。インタビューでは明言されなかったが、EVO 2017の『BLAZBLUE』のグランドファイナルをりゅうせいが制したあと、森がステージ上で獣兵衛を追加することを発表したのだ。またそれだけではなく、『BLAZBLUE』のキャラクターに加え、『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』、『UNDER NIGHT: IN-BIRTH』、『RWBY』のキャラクターも参戦するシリーズ最新作『BLEZBLUE TAG BATTLE』の存在も明らかにした。この新世代『BLEZBLUE』は2018年のリリースが予定されている。
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